この記事はこんな人にオススメです
- FP3級に興味がある
- FP3級の独学合格をめざしている
- FP3級の勉強時間や勉強方法が知りたい
- FP3級のオススメのテキストが知りたい
昨年、FP3級を勉強し資格を取得しました。
わたしは金融機関勤務でもなく、資産運用に関して少し勉強していた以外はほぼ知識ゼロの状態で勉強をはじめましたが、独学で一発で合格することができました。
この記事では、わたしの経験をふまえた具体的な勉強方法やオススメのテキスト、勉強に役立つサイトの情報をまとめてお伝えします。
ネット検索すると1週間で合格したとか1日で合格したというような情報が出てきたりしますが、この記事ではしっかり勉強する前提でご紹介します。
理由は、試験のためでなく知識を増やすために勉強する前提だからです。(昇格などに試験合格が必要な人は除きます。)
その点、FP3級は家計管理や資産形成など生活に活かせる実用的な知識をつけられるので今年はなにか勉強したい!と考えている人にはよい資格だと思います。
この記事はこんな人におすすめです 家計管理をしっかりして、資産形成を加速させたい お金の勉強をしたいけれど、何からはじめればいいかわからない FPの資格に興味があり、どんな内容が学べるか知りたい[…]
【独学OK】FP3級の概要
(出典:日本FP協会ホームページ FP(ファイナンシャル・プランナー)とは)
FP3級の概要
- 正式名称: 3級ファイナンシャル・プランニング技能士
- 資格の種別:国家資格
- 試験機関 :金融財政事情研究会(通称:きんざい)、日本FP協会(通称:FP協会)
- 試験実施日:年3回(1月、5月、9月)
- 勉強時間 :30〜100時間
- 難易度 :国家資格の中では易しい
FP3級の正式名称は「3級ファイナンシャル・プランニング技能士」。国家資格です。
国家資格というと難しいと感じる方もいるかもしれませんが、勉強時間は30〜100時間程度。国家資格の中では難易度が低いとされており、独学でも十分に合格が狙えます。
易しいとはいえ、油断は禁物。業務などで知識がある場合を除き、常識程度ではわからない問題も多いため合格のためにはしっかりと勉強する必要があります。
勉強の前に:実施機関を決める
FP3級の試験は2つの機関で実施されています。金融財政事情研究会(通称:きんざい)と日本FP協会(通称:FP協会)です。
どちらでも同じように「3級ファイナンシャル・プランニング技能士」資格を取得できるので、自分にあった方を選択すれば大丈夫です。
学科試験は共通の問題なので、違いは実技試験です。
学科 | 実技 | |
FP協会 | 共通 | 資産設計提案業務 |
きんざい | 個人資産相談業務
または 保険顧客資産相談業務 |
確認①:保険顧客相談業務が必要か?
銀行や保険会社などの金融勤務の方で「保険顧客相談業務」が必要な場合は、きんざい一択。
特に制限がない場合は、FP協会の「資産設計提案業務」かきんざいの「個人資産相談業務」を選択するのが一般的です。
確認②:個人向け資産設計は解きやすいほうを選択
FP協会の「資産設計提案業務」ときんざいの「個人資産相談業務」は個人向けの資産設計という意味で似たような出題範囲なので解きやすい方を選択します。
ネットを参照すると、FP協会を選択する方が多いようです。個人的にはパターンに慣れてしまえばきんざいの方が解きやすい気がしますが、どちらでも構いません。
一点違いがあるのは、きんざいは「B.リスク管理」の分野が試験範囲に含まれません。
FP3級の勉強時間は?目安は30〜100時間
FP3級合格に必要な勉強時間の目安は30〜100時間程度です。
だいぶ幅がありますね。
FP3級は、銀行や保険会社など日頃から金融に関連する業務についている人が受けるケースも多く、前提となる知識があるため勉強時間が短く済むことがあります。
はじめて学ぶ場合には、じっくり勉強する前提で80時間前後を目安にするといいと思います。
1日に1時間ほど勉強するとして、2〜3ヶ月のスケジュールです。
わたしは金融関連の仕事はしておらず、資産運用だけ少し知識があるという程度のほぼ予備知識ゼロの状況から勉強をはじめて1発合格しました。
次に申込みできる試験をめざそう!
目安として時間をお伝えしましたが、FP3級は年3回(1月、5月、9月)実施されるので次の試験を目指して勉強すればOKです。
毎回、試験日の2ヶ月前あたりで受検申込み期間が設定されているので、勉強期間の目安2〜3ヶ月とも合致します。
目指せ一発合格!キホンの勉強方法
わたしが実践した勉強方法を紹介します。
FP3級の試験には「学科」「実技」の2種類あります。実技とはいっても面接などがあるわけではなく、学科同様ペーパーテストです。
両科目合格することでFP3級の資格を取得することができます。
学科 | 実技 | |
出題形式 | 一問一答
(正誤問題、三択問題) |
条件文を読み関連する設問に回答
(選択式) |
試験時間 | 120分 | 60分 |
合格条件 | 6割以上正解 | 6割以上正解 |
【結論】基本対策は過去問
基本対策は過去問を繰り返し練習すること。過去問を2年分(計6回分)程度、高い正解率で解けるようになればOKです。
法改正されている場合がある点には注意が必要です。
最新版のテキスト+問題集で勉強すれば、法改正に対応しているので問題ありません。
「予想問題集」みたいなものが売られていますが、必要ありません。新しい問題集に手を出すより、過去問を繰り返し解きましょう。
学科試験対策:テキストと問題集
同じシリーズのテキストと問題集を使って勉強します。
テキストとセットになっている問題集は対応箇所が示されているので、復習する時に便利です。
勉強方法
- テキストを通読する
- 問題集を解く
- 答え合わせをしながら、テキストの該当箇所を確認
- 問題集を解く
- 間違えた箇所をテキストで確認
- 間違えたことのある問題をピックアップして解く
- それでも間違えた箇所をテキストで確認
- 過去2年分(6回)程度の過去問を解いてみる
①まずはテキストをさらっと通読します。
この時点では全部覚えていなくてOK。②以降で問題を解きながら必要事項を覚えていきます。
FP試験は覚える内容が多いので、全部覚えてからと思っているといつまでも先に進まなくなってしまいます。どんどん問題に進みましょう。
②一通り目を通したら問題集に挑戦、
③答え合わせをしながら、テキストの該当箇所を確認します。
この段階では間違えてもOK!解きながら覚えていきます。問題に関連する箇所のテキストを読み込んで、知識をつけましょう。
このとき、間違えた箇所のところにマーカーを引くと◎
問題集1周目は時間がかかる手順ですが、のちのち知識の定着度に差が出てきます。
ポイント
- テキスト&問題集はあれこれ浮気せず、最後まで信じて使う
- マーカーは間違えた問題の関連事項だけに引く
- 問題集を解いたときは、横に正解できたかどうかを○☓で書き込んでおく
- 問題集1周目は、A〜Fの6つの分野を1分野ずつわけて①〜③の手順繰り返すとわかりやすい
- (例)最初の2週間:「A.ライフプランニングと資金計画」について①〜③をやる
- 次の2週間 :「B.リスク管理」について①〜③をやる
- 次の2週間 :「C.資産運用」について①〜③をやる
実技対策:対応の問題を解く
問題集や過去問を解いてみると、実技には決まったパターンがあることに気づきます。
難しく感じるかもしれませんが、実はパターンに慣れれば得点源にできるのが実技です。
勉強方法
- 問題集で実技の問題を解いてみる
- 解説を熟読して解き方を理解する
- 回答を見ず、同じ問題にチャレンジ
- 問題を最初から1周解き直す
- 実際の過去問にチャレンジ
①実技の問題を解いてみる
②解説を熟読して解き方を理解する
ちょっとクセがあるので、最初にみたときはわからないかもしれませんが、気にしなくて大丈夫。
③解答を見ないで同じ問題にチャレンジ
④問題を最初から1周解き直す
解説がなくても解けるようになるまで練習します。
⑤実際の過去問にチャレンジ
実際に出題された問題にチャレンジしましょう。
学科同様2年分くらいが目安です。
ポイント
- 実技対策は直前(1ヶ月前くらい開始)で集中してやるのがオススメ
- パターンに慣れて得点源にする
独学にオススメ!テキスト5選
ここからは独学にオススメできるテキストを紹介します。
資格試験対策のテキストとして最低限必要な要素は以下です。
- 出題範囲が網羅されていること
- 各項目や問題集の問題に対してわかりやすい解説がされていること
ここで紹介するテキストに関してはこの条件はクリアしていますのでご安心ください。
テキストの選び方
どのようにテキストを選んだらいいか迷う人もいるかもしれません。参考になる情報をお伝えします。
実施機関を決める
FP試験の実施機関はふたつあるため、実施機関にあわせてテキストを決める方法です。
試験実施機関でもあるきんざいはテキストと問題集を発行しています。
試験実施機関自ら発行しているため信頼性が高いです。加えて解説も充実しており申し分ありません。
きんざいで試験を受ける方は、きんざいが有力な選択肢です。
一方、ほとんどのテキストが両機関対応としておりFP協会の試験を受ける場合はコレという決まったものはありません。自分にあうかどうかで決めましょう。
自分にあうタイプを選ぶ
テキストにもいろいろなタイプのものがあります。
- 単色/カラフル
- ポイントを押さえた簡潔な解説/くわしい解説
- スッキリした見た目/マンガやイラストで工夫された見た目
- 薄い/厚い
お金の勉強の経験の有無や、好みにあわせて決めるといいでしょう。
たとえば、わたしは見た目はスッキリしていてシンプルな説明のものが好みです。
あまり分厚いと持ち歩きにくいし、途中でやる気を失いそうになります(笑)
一方、カラフルでイラストなどで工夫されているほうがやる気が出る、分厚いもののほうが達成感があるという人もいると思います。
オススメのテキスト5選
ここから実際にテキストを紹介します。
1.最短合格 3級FP技能士
- タイトル:’21〜’22版 最短合格 3級FP技能士
- 著者 :きんざいファイナンシャル・プランナーズ・センター
- 発売日 :2021年6月4日
- ページ数:232ページ
- 試験主催機関のきんざいが出版するテキストで、信頼性が抜群。きんざいで受検する場合の第1の選択肢。
- 頻出項目に絞ってシンプルで簡潔に解説されている。
- 簡潔さが徹底されている分、金融の知識をはじめて学ぶ人や資格の勉強に慣れていない人は説明が足りないと感じたり、とっつきにくさを感じる可能性アリ。
- 実技に特化した問題集があるのが最大の特徴。
2.みんなが欲しかった!FPの教科書3級
- タイトル:みんなが欲しかった!FPの教科書3級 2021〜2022版
- 著者 :滝澤ななみ
- 出版社 :TAC出版
- 発売日 :2021年5月26日
- ページ数:484ページ
- 資格スクールで有名なTACが発行する大人気シリーズ。
- オールカラーで図やイラストをふんだんに使い、わかりやすさを第一に考えた解説がされている。
- 金融知識をはじめて学ぶ人や、資格勉強に慣れていない人には手に取りやすい1冊。
- どこの書店にも置いてあるので、実際に目で見て確認できるものメリット。
3.うかる!FP3級速攻テキスト
- タイトル:うかる!FP3級速攻テキスト 2021〜2022年版
- 著者 :ファイナンシャルバンクインスティチュート
- 出版社 :日本経済新聞社
- 発売日 :2021年5月25日
- ページ数:472ページ
- 著者であるファイナンシャルバンクインスティチュートは金融・証券専門のノウハウ・コンサルティングを行う団体。金融関連資格では有名な証券外務員のテキストにも定評アリ。
- スッキリしたテキストが好みの人は選択肢に入る1冊。簡潔な解説だが、試験対策の内容としてはきちんと網羅されている。
- 特徴はポイントのまとまりの良さ。各項目ごとに見開き1ページ程度でまとめられており、通勤時間やスキマ時間を活用したい忙しい社会人向けの作りになっている。
- 頻出ポイントをまとめたPDFが付属しており、スマホ学習にも対応。
4.一発合格!FP技能士3級完全攻略テキスト
- タイトル:一発合格!FP技能士3級完全攻略テキスト 21-22年版
- 著者 :前田信弘
- 出版社 :ナツメ社
- 発売日 :2021年5月31日
- ページ数:416ページ
- ナツメ社は資格関連やノウハウ本に定評のある出版社。
- 各章のはじめにはマンガで学習内容の概要の解説があったり、見開きでポイント解説がされていたりと理解を助けるための工夫がある。
- 頻出事項を確認できる「最重要ポイント攻略ブック」つき。PDFデータダウンロード可能でスマホ学習対応。
金融知識をはじめて学ぶ人で、とっつきにくさを感じる人はマンガで学ぶのもオススメです。理解がスムーズになり、基礎知識を身につけられますよ。
※ただし、通常のテキストもあわせて利用することを推奨します。
5.32日で完成!ユーキャンのFP3級きほんテキスト
- タイトル:32日で完成!ユーキャンのFP3級きほんテキスト ’21-’22版
- 著者 :ユーキャンFP技能士試験研究会
- 出版社 :ユーキャン
- 発売日 :2021年5月19日
- ページ数:448ページ
- 資格スクールで有名なユーキャンがノウハウをつめこんで作成したテキスト。
- 読みやすさ、親しみやすさを重視したデザインではじめて学習する人にも取り組みやすい。
- 毎日の学習範囲10ページ程度ずつ細かく区切り、32日で無理なく学習が終わるように設計されているのが最大の特徴。1日に勉強する範囲が設定されているので、学習のペースがつかみやすい。
- 決められたことを淡々と進めることが得意な人や、進め方に不安がある人にはオススメできる1冊。
ネット教材はスキマ時間活用に効果的!
個人的に勉強はオーソドックスにテキスト+問題集で机に向かうのがよいと考えています。
書きながら勉強することで記憶の効率が上がるということが脳科学でも証明されていますしね。
ですが仕事しながら、子育てしながらの勉強だととにかく時間がない。
FP3級の勉強にオススメのYOUTUBE
ここではオススメのYOUTUBEを2つご紹介します。
動画の活用のポイント
- 分かりづらいポイントや間違えやすいポイントに口頭での説明があり理解しやすい
- ながら聞きや流し聞きで時間を有効活用する
動画のメリットは、口頭での説明が加わる点です。
流し聞きやながら聞きもできるので、スキマ時間の勉強にうまく活用しましょう。
1.お金の寺子屋
- タイトル:お金の寺子屋
- 運営者 :CFP6科目同時合格 東條氏(代表)
- 特徴 :FP2級・3級、簿記3級の独学者を応援する総合サイト
講義動画、過去問、練習問題など独学に必要なコンテンツが非常に充実している
- 利用方法:主に講義動画でテキストの理解を補足
FP3級のテキストの内容に沿った動画で一通り学習できるようになっています。
どのように理解したらよいかという点や、間違えやすいポイントを具体例を使ってわかりやすく説明してくれます。
2.おーちゃん【1級FP技能士】TV
- タイトル:おーちゃん【1級FP技能士】TV
- 運営者 :1級FP技能士 おーちゃん
- 特徴 :つまづきやすい部分のポイント解説が充実
試験直前の対策講座をあり
- 利用方法:理解しにくい部分のポイント解説や直前講座の流し聞き
特徴のあるしゃべり方なので好き嫌いが分かれるかもしれませんが、わたしは好きです。
ポイント解説がわかりやすく、わかりにくい部分の学習に利用しています。
また、直前対策講座では「法改正で狙われやすいポイント」など分野を横断したさまざまな観点で解説してくれるので勉強になりますよ。
過去問を解くなら『過去問道場』
- タイトル:FP3級ドットコムー過去問道場
- 運営者 :情報なし
- 特徴 :10年分以上の過去問の練習に特化したサイト
全問解説付き、法令遵守にも対応
- 利用方法:スキマ時間を活用した過去問演習
過去問に特化しているサイトが過去問道場です。FP試験受験者は多くの人がお世話になる鉄板サイト。
これだけ充実していて無料で利用できるのはとてもありがたいですね。
使い勝手がとてもよく、苦手分野に絞って問題を解いたり、シャッフル出題したりとさまざまなニーズに対応しています。
アプリ版もあるので、勉強時間が取れない人にもオススメです
まとめ:次回試験に申し込んでFP3級取得を目指そう!
独学でFP3級に合格するための勉強方法やオススメのテキストを紹介してきました。
FP3級は家計管理や資産運用など、日常生活に役立つ知識を学べるとても実用的な資格なので「資格を取るための勉強」ではなく「知識を身につけるための勉強」をする価値があります。
この記事はこんな人におすすめです 家計管理をしっかりして、資産形成を加速させたい お金の勉強をしたいけれど、何からはじめればいいかわからない FPの資格に興味があり、どんな内容が学べるか知りたい[…]
ぜひ5月の次回の試験に申し込んでFP3級の取得を目指しましょう!
今のタイミングであれば、次回試験の申し込んで勉強する時間が十分に取れますよ。